懲戒免職になると退職金がもらえません。また懲戒免職は再就職がとても厳しいのです
懲戒免職とは公務員が法に触れる行為を行った場合に課せられる処分です。国家公務員の懲戒免職の事由は@国家公務員法の法律命令に違反した場合、A職務上の義務に違反して職務を怠った場合、B国民全体の奉仕者としてふさわしくない行為があった場合となっています。地方公務員の懲戒免職の事由は@地方公務員法の法律に基づく命令に違反した場合。A職務上の義務に違反して職務を怠った場合。B全体の奉仕者としてふさわしくない行為のあった場合。となっています。懲戒免職の免職と言う言葉は公務員に対して使われ一般企業の場合は解雇と呼ばれます。懲戒免職は退職手当は支給されません。再就職も非常に困難になる場合が多いです。失職の中では一番処分が重い公務員の解雇が懲戒免職となります。
懲戒免職は公務員にとっては凄く痛い法律です。公務員のメリットは安定した生活と、公務員の退職金です。この退職金の額が相当大きいはずです。私の親も国家公務員でしたが相当の額の退職金を貰っていました。でも、懲戒免職になるとそれもパーです。こんな記事を見つけました。ここから→宿毛市鵜来島連絡所(沖ノ島町鵜来島)の男性主幹(53)が住民から集めた国保税と固定資産税5世帯分計34万3400円を私的流用した問題で、同市は1日、同主幹を懲戒免職処分にした。市は職員懲戒審査委員会を開き「懲戒免職が相当」との答申を中西清二市長に提出していた。主幹は00年から連絡所に1人で勤務し、税金などを集めていたが、昨年11月から今年2月末までに集金した分を市役所に送らず一部を遊興費に充てていた。←ここまで。このクラスの53歳だと2000万近くの退職金がもらえたはずです。それをたかが34万の横領で懲戒免職とは情けないですね。
懲戒免職になると退職金はもちろん貰うことはできません。しかしそれより恐ろしいのは再就職がかなり難しくなることです。もう定年がちかい人ならまだしも、まだこれからバリバリ働く若い方にとって懲戒免職はかなりの痛手です。もし懲戒免職になった場合には「離職票」などに「懲戒免職」と書かれてしまいます。また、雇用保険にも懲戒免職と記されてしまいます。これがどれほど再就職の妨げになるかわかるでしょうか。現在は個人情報保護法のおかげで、前に務めていた会社での働きぶりなどを聞くことは禁じられていますが、どうがんばっても面接になったら懲戒免職の理由は必ず聞かれるでしょう。正当な理由を答えられればいいですが、それでも、会社としては懲戒免職になった社員を雇用したいとは思わないはずです。懲戒免職になると一般企業への再就職は非常に困難です。